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専門看護師について知る

専門看護師とは?

専門看護師は、複雑で解決困難な看護問題を抱える患者さん、ご家族へ質の高い看護ケアを効率よく提供するため、特定の専門看護分野の知識・技術を深めたスペシャリストです。実践、相談、調整業務のほか、倫理的な問題や葛藤の解決を図る「倫理調整」や、看護ケアの質の向上を目指す「教育」、専門知識及び技術の向上を目的にした「研究」も重要な仕事。日本看護系大学協議会が教育課程の特定、教育課程の認定・認定更新を、日本看護協会が専門看護分野の特定、認定審査・認定更新審査等を行っています。

Support滋賀医大で
受けられるサポート

専門看護師への挑戦など、自らのスキルアップを目的に一時的に仕事を離れる場合、「自己啓発休業制度」を利用できます。休職扱いとなることで病院に籍を残しておけるほか、社会保障も継続。復職の際もスムーズです。

滋賀医大で活躍する専門看護師

診療科、部署、職種が細分化される中、患者さんやご家族へのケアの質を高めるため、専門看護師はその垣根を越えて横断的に、実践、相談、多職種との調整する役割を担っています。それぞれの現場ではジェネラリストからの相談を受けたり、病棟カンファレンスに参加して、外来・病棟の看護師とともにケアの計画を一緒に考えることも。また、研究企画の立案や運営、講師を務めるほか、より良いケアを効率的に提供できるようなシステムづくりにも参加しています。

専門看護師の声

  • がん看護専門看護師
    2015年入職
経歴

消化器病棟でがん患者さんに数多く出会ったことがきっかけで、スペシャリストの道へ。2023年に、がん看護専門看護師を取得。現在は腫瘍センターに所属。

専門看護師

入職4年目の頃、がん患者さん・ご家族からあなたが担当でよかったと感謝の言葉を頂くことが増え、看護にやりがいを感じていました。一方で、自身の看護に不全感を感じることも増え、がん看護についての知識や技術をさらに身につけたいと思い始めるようになりました。そんな時、病状進行による苦痛が強い患者さんへのケアや倫理的な問題への対応、研究について専門看護師に相談する機会があり、専門看護師の患者さんの捉え方や視野の広さに感銘を受けました。当時の私にとって専門看護師を目指すことはハードルの高いことだと思っていましたが、キャリア形成について相談した際に専門看護師に背中を押してもらい、7年目に大学院へ進学し、専門看護師を目指すことになりました。

厳しい病状説明をされた後にお互いを思い合っているがゆえ、思いを言葉にされないがん患者さんとそれに苦悩する奥さんとの関わりがありました。患者さんの受容段階や価値観、周囲との関係性や距離感を大切にしながら、それぞれの思いに寄り添い、代弁を繰り返していくうちに、ご夫婦はお互いの思いを表出されるようになりました。患者さん・ご家族の思いや意向を大切にし、気持ちの変化を待ちつつ、医師や外来看護師などの多職種と連携することにより、患者さん・ご家族を尊重した看護が行えた事例でした。

私は、患者さん・ご家族ががんと診断された後、どんな困難が立ちはだかっても、その過程で誰かの支援を受けながら、さらに成長し乗り越えられると考えています。患者さん・ご家族がその人らしくがんとともに生きていけるように、様々な苦痛や苦悩に寄り添い、患者さん・ご家族が持つ力を引き出しながら、乗り越えられる方法を一緒に考えていきたいと考えています。また、患者さん・ご家族の価値観を大切にし、患者さんにとって最善のケアが受けられるよう、多職種と協働・調整する役割を担い、チームで支えていきたいです。

専門看護師

お話を聞いて…

先輩の専門看護師とかかわる中で、視野の広さに感銘を受けスペシャリストの道へ。このようにモデルとなる専門看護師が増えることで、ますます滋賀医大のがん看護の質が向上するように思いました。どんな困難が立ちはだかっても乗り越えられるという、専門看護師さんのスペシャリストとしての強さが滲んで見えました!