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特定看護師について知る

特定看護師とは?

チーム医療を推進し、看護師が役割をさらに発揮するために2015年10⽉から創設されたのが「特定⾏為に係る看護師の研修制度」。特定行為研修を修了させ、高度な知識や判断力があると評価されると、看護師が医師の判断を待たずに診療補助を行うことが可能に。患者さんの状態を見極め、より一層タイムリーな対応をすることなどが期待されています。

Support滋賀医大で
受けられるサポート

特定行為研修の受講を検討している段階から、「看護師特定行為研修センター」や「特定看護師活動支援室」に相談することができます。各部署では看護師長が中心に、特定看護師の育成から活動を支援しています。

滋賀医大で活躍する特定看護師

滋賀医大では「急性期管理領域」「感染症管理領域」「創傷管理領域」の3つの領域で、特定看護師が活動しています。特定看護師は「医師の包括的な指示」としての「手順書」に基づいた特定行為を実施しますが、どの領域の特定看護師もその行為そのものを目的としていません。大切なのは、その特定行為が患者さんにとって、安全で安心していただけるものにつながるかどうか。患者さんにとって「より良い」医療・看護を提供するために、それぞれの関わりを振り返り、次に出会う患者さんに活かせるように努めています。

特定看護師の声

  • 創傷管理関連
    特定看護師
    1997年入職
経歴

1997年入職。外科病棟でマネジャーとして勤務するうち、この分野の面白さに目覚め、特定看護師研修へ。2001年に研修を修了。「特定看護師支援室」看護師長として勤務。

特定看護師

特定看護師は、臨床推論という思考のプロセスを学んだプロフェッショナル。看護師として患者さんのそばでケアを行いながら、その些細な変化に気づき、状態を把握したうえで緊急度や重症度を正確に解釈・予測します。そして医師の指示に基づき、やるべきことを迅速に判断して実践することで、患者さんの状態を整えることがその役割。その後も回復支援を行い、患者さんのQOL向上に貢献します。

私自身も創傷管理関連領域の特定行為研修を終えた特定看護師であり、創傷ドレーン管理、瘻孔管理、栄養及び水分管理に関わる薬剤投与などの行為でも特定行為研修を受けました。外来・整形・皮膚科といった現場で横断的に働きながら、現在は特定行為支援室」という部署の看護師長として、当院に在籍する5名の「特定看護師の支援を行っています。

当院は滋賀医科大学大学院修士課程看護学専攻とのコラボレーションにより、特定看護師を目指す看護師に最適の学びの場を有しています。また、研修費用の個人負担が免除になる助成制度や、大学院での研修前にe-ラーニングで事前学習ができる受講前学習制度などで、研修受講希望者をサポート。研修終了後も職場で医師の仕事を間近に見たり、質問したりすることで、実践を行いながらスキルを向上させることができます。

特定看護師の活動では医師をはじめ、他職種者と対話することが必須。医療従事者全員で患者さんを中心としたチームを作り、個々が患者さんを気遣うことで、患者さん自身も回復に向けて積極的になれます。特定看護師が今後、医療現場にどのように関わっていくべきなのか、そのためにどんな支援が必要なのか「特定看護師支援室」で模索しながら、医療従事者同士が助け合い、チーム力を高めていくための方法を考えていきたいと思います。

特定看護師
  • 急性期領域
    特定看護師
    2008年入職
経歴

精神科病院での勤務を経て、2008年に滋賀医大のICUへ。救急業務を対応する病棟で活動する傍ら、2014年に救急看護認定看護師、2020年に急性期領域特定看護師研修修了。

特定看護師

以前から、人工呼吸器を装着している患者さんの状態の変化に気づいているにも関わらず、医師を待たないと対応できないジレンマがありました。患者さんの一番身近にいる看護師が、人工呼吸器患者管理ができることは、迅速な対応だけではなく、安全面や合併症予防、早期離脱の視点から必ずメリットになる。そう思ったことが、特定看護師を目指したきっかけです。

実際、特定看護師として働く中で、24時間患者さんを見ていた私と医師が協議をした結果、気管切開も検討されていた患者さんの人工呼吸器の離脱に成功したことがありました。資格取得前と大きく異なったのは、私がより医学的視点と裏付けを持って、医師との協議に臨めたこと。私の存在価値を発揮できたことに、大きな達成感を得られました。

これからは呼吸器を管理できるスタッフを増やし、活動のフィールドを広げていくことに力を入れたいと思っています。人間ひとりでできることには、限界があります。だから、必要なスキルや知識を持つスタッフをひとりでも多く育てる。病棟スタッフ全体が呼吸器を管理できるようになれば、医療体制としてこれほど安心なことはありません。また、ALS(筋萎縮性側索硬化症)など神経疾患の患者さんに関わる機会が増えたことから、在宅患者さんへの呼吸器管理の必要性も日に日に強く感じるようになっています。病院だけでなく、地域の患者さんも安心して暮らせるように。そこに私たちが関わっていける可能性があるのかどうか、その調査や検討をはじめるのもこれからの目標のひとつです。

特定看護師

お話を聞いて…

看護師としての経験や勘だけなく、医学的視点を持って医師とディスカッションする平良看護師。その熱い姿勢の向こうには、「患者さんの一番近くにいるのは自分たちだ」というプライドが滲んで見えました!